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中食の選び方

中食とは、惣菜店やコンビニエンスストア・スーパーなどでお弁当や惣菜などを購入したり、外食店のデリバリーなどを利用して、家庭外で商業的に調理・加工されたものを購入して食べる形態の食事をさします。単身者・高齢者の世帯のみでなく、全世帯で中食の利用は増加傾向にあり、健康管理の上でも中食の選び方を考える必要があるでしょう。

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中食とは

中食とは、惣菜店やお弁当屋・コンビニエンスストア・スーパーなどでお弁当や惣菜などを購入したり、外食店のデリバリー(宅配・出前)などを利用して、家庭外で商業的に調理・加工されたものを購入して食べる形態の食事をさします。中食の利用は年々増加の傾向にあり、2007年の内食・中食・外食の市場、約71兆円のうちの約8%を占めています。

最近話題の中食

中食は従来からの商店街の惣菜店やスーパーの惣菜売り場で多く見られる安くてボリュームのある揚げ物中心のお総菜や、家庭ではあまり作らない煮物や煮豆などの料理だけでなく、 最近は“デパ地下”“エキナカ”などとして話題になっています。

こうした動向から今まで以上に、多種多様の料理を購入することができるようになりました。たとえば老舗料理店や有名レストラン、各国の料理など、味や高級感にこだわった料理や使用している食品数や含まれる栄養素を強調した「健康」志向の料理など、購入する側のニーズにあった料理が比較的簡単に手に入るようになっています。日常の食事としてだけではなく、高級惣菜を取りそろえてのお祝いの食事やパーティ料理としての利用も増えています。また従来の“店屋物”と呼ばれるそばや寿司の出前のみではなく、宅配料理の専門店や多くの外食チェーン店で料理やお弁当のデリバリー(宅配)のサービスをするようになってきています。

中食利用のメリット・デメリット

中食のメリットは、食べたいものを必要な分だけ少量ずつでも購入ができること、種類も豊富で手軽に利用できることから家事の負担を軽減することができるということです。単身者や高齢者の世帯では簡便な食事としての利用というだけではなく、多様な食品を摂取できるので栄養的にもメリットがあります。
しかし惣菜購入頻度の調査結果をみると、コロッケ・鶏のから揚げなどの揚げ物や、おにぎり・サンドイッチ・寿司など主食中心の購入頻度が高くなっています。味の濃い料理や脂肪を多く含む料理が多く、食塩や脂肪の摂取量の増加につながりやすいことがデメリットといえるでしょう。

「料理」の選び方

平成18年(2006年)国民健康・栄養調査によると、40歳以上の男性のメタボリックシンドローム該当者・予備群の人の割合はは50%を超えています。毎日の食事の中に多くの調理済みの料理が利用されている現状をみると、中食として利用する料理の選び方にも配慮が必要と考えられます。
メタボリックシンドロームの予防には、脂肪や塩分の多い料理や主食・主菜に偏った料理を控えることがポイントになります。主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事をとることを心がけるとよいでしょう。好みに合うからといって、毎日同じ料理を食べ続けたりせず、いろいろな料理を組み合わせて購入し、1品は手作りの料理を加えるとよいでしょう。

栄養成分表示

中食の利用にあたっては、内容をよく知ることが大切です。コンビニエンスストアのお弁当やおにぎり・お惣菜やデパートなどの食品売り場のお惣菜などには、栄養成分表示や「食事バランスガイド」のコマの表示がされているものが増えてきており、料理を選択する際の参考にしましょう。

その他のいろいろな表示

市販されているお総菜やお弁当には、栄養表示の他にも食品衛生法・JAS法などの法律に基づいて、原材料や添加物・アレルギー表示・消費期限・保存方法など表示されており、私たちが安全に食品を選ぶことができるようになっています。購入の際の目安にチェックしてみましょう。

参考文献

  1. 財団法人外食産業総合調査研究センター
    外食産業統計資料集 2008年版
    2008.
  2. 厚生労働省
    平成17年国民健康・栄養調査の概要(平成18年国民健康・栄養調査「速報」を含む)