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調理方法によるエネルギーの違い

美味しいものは食べたいけれど、エネルギーの摂り過ぎには気をつけたいものです。毎日の食事では、同じ食材料であっても調理方法や調味料を使い分けることにより調理後のエネルギーを大きく変えることができます。そこで美味しく食べて摂取エネルギーを抑える工夫を考えてみましょう。

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冬から春までが旬の魚といえば「ぶり」です。「ぶり」は稚魚から成魚までの間、ワカシ・イナダ・ハマチ・ブリ等の呼び名を持つため「出世魚」とも呼ばれ、関西や北陸にかけては正月膳の縁起ものとされています。また年間を通じても各地の郷土料理に使われ、私たちにとって馴染み深い魚でもあります。栄養的にも、ヒスチジンというアミノ酸、体内で作ることができない必須脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)も多く、ビタミンB1・B2、ナイアシンも豊富です。そこで今回は「ぶり」の調理方法を紹介しながら、エネルギーを摂りすぎない工夫を考えたいと思います。

一般的に魚の調理方法は、鮮度の良い順に「1. 刺身」「2. 塩焼き」「3. 照り焼き」「4. 煮付け」「5. 揚げ物」が適しているとされています。鮮度の良いものにはトリメチルアミン等の臭み成分の変化が少なく、切り身のプリプリ感もあります。それでは調理方法の順にエネルギーを示します。

  1. お刺身 135kcal(ぶり50g*:128kcal+しょうゆ10g:7kcal)
  2. 塩焼き 204kcal(ぶり75g:204kcal+塩3g)
  3. 照り焼き 232kcal(ぶり75g:204kcal+しょうゆ5g:4kcal+みりん10g:24kcal)
  4. 煮付け 208kcal(ぶり75g:204kcal+しょうゆ5g:4kcal)
  5. 南蛮漬け 252kcal(ぶり75g:204kcal+塩1g+植物油5g:46kcal+穀物酢5g:1kcal+しょうゆ2g:1kcal)

* 刺身は平均的な1人前の分量としています。

また番外編として「ぶりしゃぶ」といった食べ方もあります。この方法だと余分な脂肪を落としていただくことができますので、美味しく食べて低エネルギーに抑えることが可能となります。このように同じ食材料であっても油で揚げることや炒めることより、炊く・蒸す・生等が摂取するエネルギーを抑える上で勧められる調理方法といえます。(ただし油で揚げても油抜きをする等の工夫があれば、エネルギーを下げることは可能です。)

特に女性の場合、更年期を境に女性ホルモンの減少や消費エネルギーの低下により、急激に体重が増加する場合があります。適正体重(BMI18.5-25)を維持し、生活習慣病を予防するためには、日常の身体活動を増やすと共に食事による摂取エネルギーの増加を予防する工夫が必要です。毎日の食事では、主菜はエネルギーを摂り過ぎない工夫と、副菜には食物繊維やビタミン・ミネラルの豊富な海草類・豆類・野菜類等を揃え、バランスを整えることが大切です。また海草や野菜をたくさん取ることによって、満腹感も出てきますので過食を防ぐことも期待できます。

参考文献

  1. 石黒正吉
    日本の食文化大系6・魚貝譜
    東京書房社, 1984.
  2. 食材事典 ぶり(鰤)
    http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/A2003/Buri.htm
  3. 吉池信男, 玉川ゆかり, 中神聡子
    生活習慣病予防のための食べ方ナビゲーション たべナビ君.
    独立行政法人 国立健康・栄養研究所
  4. 廣田孝子
    食して健康-豊かな人生の原点.
    日本未病システム学会雑誌: 7:172-176, 2001.