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糖尿病

メタボリックシンドロームによって引き起こされる病気のひとつである「糖尿病」。内臓脂肪が増えると糖の代謝に異常が生じ、糖尿病を発症するリスクが高まります。

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糖尿病は、血液中のブドウ糖(糖分)が多くなる病気です。食事によって吸収されたブドウ糖は、膵(すい)臓から分泌されるインスリンによって細胞内に取り込まれます。しかしインスリンの量が足りず、またその効き目が悪くなると、血液中にブドウ糖が残り、慢性的に高血糖の状態になります。これが糖尿病です。

高血糖の状態が続くと、膵臓はよりたくさんのインスリンを分泌しますが、臓器によってはインスリン過剰の状態となるため、さまざまなトラブルの原因となります。たとえば腎臓で排泄されるはずの塩分がうまく排泄されずに高血圧の原因となり、肝臓では中性脂肪がつくられ、脂肪肝のもとになります。また血管では血栓の分解が妨げられて、動脈硬化が促進されてしまいます。このように高血糖の状態はインスリンの正常な分泌に影響し、高血圧症や脂質異常症を引き起こします。

糖尿病には、自己免疫疾患などを原因とするⅠ型と、主に生活習慣が原因となるⅡ型があり、日本人は圧倒的にⅡ型の方が多いのが特徴です。
Ⅰ型糖尿病の人は、体質的にインスリンがほとんど分泌されないため、毎日注射でインスリンを補充しなければなりません。Ⅱ型糖尿病の場合、体質に生活習慣が重なって発症する場合が多く、インスリンの分泌量が不足したり働きが悪くなっている状態です。食生活管理や運動習慣によって、ある程度のコントロールが可能になります。

糖尿病は何回かの検査を組み合わされて診断されますが、健診で食事をとらずに測った血糖値(空腹時血糖)が126mg/dl以上、食事をとった後に測った血糖(随時血糖)が200mg/dl以上、あるいはヘモグロビンA1Cが6.5%以上と確認された場合、糖尿病である可能性が高くなりますので、必ず医療機関で検査を受けて下さい。特定健診では、空腹時血糖値100ml/dl以上またはヘモグロビンA1C5.6%以上を高血糖の基準としています。

糖尿病の予防のためには、カロリーをとりすぎないこと・運動をすること・アルコールをとりすぎないこと・タバコを吸わないこと・野菜や大豆製品や海草やきのこなどを多くとることなどがあげられます。特に砂糖の入った飲み物をとりすぎる習慣のある人では、糖尿病のリスクを高めます。肥満も糖尿病のリスクを高めますが、日本人ではやせていても糖尿病になりやすい人がいますので、肥満や過体重のない人でも注意が必要です。

公益財団法人結核予防会 新山手病院 生活習慣病センター長 宮崎 滋

筑波大学 医学医療系 社会健康医学 講師 山岸 良匡