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インスリン(いんすりん)

膵臓から分泌されるホルモンの一種。糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持つ。

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インスリン(インシュリン)は膵(すい)臓から分泌されるホルモンの一種です。
膵臓にはランゲルハンス島(膵島)と呼ばれる細胞の集まりがあり、その中のβ細胞から分泌されます。

食後に血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が上昇すると、それに反応して膵臓からインスリンが分泌されます。細胞の表面にはインスリン受容体があり、インスリンがこの受容体に結合することで、細胞は血液中のブドウ糖をとりこみ、エネルギー源として利用します。余ったブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪に合成され蓄えられますが、その合成を促進するのもインスリンの働きです。

このように、血糖値を下げる働きをするホルモンはインスリンだけです。
糖尿病の予防には食後の急激な血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を節約することが大切です。

最近日本の糖尿病人口が急増している理由として、日本人は欧米人に比べてインスリン分泌予備能が低く、早期に分泌能が低下してくることが指摘されています。さらに過栄養と運動不足による肥満やメタボリックシンドロームによって、インスリンの感受性が低下し、インスリン抵抗性から血糖調節のためのインスリン必要量が増加していることも忘れてはなりません。