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脳血管障害・脳卒中

脳血管障害(脳卒中)には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血・くも膜下出血があります。いずれも高血圧が最大の原因です。

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高血圧が長く続くと動脈硬化が進行し、やがて脳の血管が詰まって脳梗塞になります。高血圧の程度が強い場合、脳の血管が破れて脳出血になったり、また脳の血管の一部分に動脈瘤ができて破裂すると、くも膜下出血になります。

脳梗塞になると、血管が詰まった部分の先の脳細胞には血液が送られなくなります。脳出血では、脳の中に出血して血の固まりができます。いずれの場合でも脳細胞が壊れ、意識がなくなったり、半身まひや言語障害・認知症などの症状が現れます。くも膜下出血ではまひは少なく、激しい頭痛や意識障害が突然起こります。脳梗塞や脳出血では、初期に適切な治療を開始すれば後遺症なく治ることもあり、またリハビリでかなり回復することも多いのですが、残念ながら他の多くの方は、半身不随や認知症が残ったり寝たきりになったり、あるいは亡くなってしまうことが多い病気です。

また心房細動という不整脈を持っている人では、心臓の中に血栓(血液の固まり)ができやすく、それが脳に飛んで脳梗塞を起こすことがあります。これを脳塞栓と言います。心房細動のある人では脳梗塞になる確率が5倍ほど高くなりますので、健診などで心房細動があると言われたら、必ず治療を受けて下さい。自分で脈を触れて、不規則に打つような脈がある場合には、医療機関にご相談下さい。

脳梗塞を発生させる要因には、高血圧や不整脈(心房細動)・糖尿病・喫煙・肥満などがあります。高くなった血圧や乱れた血流が血管を傷つけて血栓をつくり、血管はしだいに硬くなっていきます。そうしてできた動脈硬化が、脳梗塞を起こします。メタボリックシンドロームも脳梗塞の原因の一つです。脳出血やくも膜下出血の場合の場合は、高血圧・喫煙・飲酒やコレステロール値の異常低値(低栄養)が発生に関連する要因です。

脳卒中の症状は突然現れることが多いのですが、頭痛・めまい・舌のもつれ・手足のしびれなどの前ぶれ症状が起こることもあります。脳卒中の場合、ことは一分一秒を争いますので、こうした症状が現れたら様子を見てはいけません。すぐに救急車を呼んで検査を受ける必要があります。

このように脳卒中は、一度なってしまうと後遺症が残る可能性の高い病気ですので、ならないように予防することが大切です。高血圧や糖尿病・心房細動・メタボリックシンドロームがある人は、保健指導や治療を受けて健康管理を続けましょう。タバコを吸っている人は、やめましょう。塩分・脂肪・糖分を控えめにした食生活を送るとともに、普段から野菜や果物・大豆製品を食べることも勧められます。ウォーキングなどの軽い有酸素性運動で血流をよくすることも効果的です。そして高血圧や糖尿病、メタボリックシンドロームを早期発見するために、年に一度は必ず健診を受けましょう。

公益財団法人結核予防会 新山手病院 生活習慣病センター長 宮崎 滋

筑波大学 医学医療系 社会健康医学 講師 山岸 良匡