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狭心症・心筋梗塞などの心臓病(虚血性心疾患)

メタボリックシンドロームによって動脈硬化が進行すると、虚血性心疾患を招く恐れがあります。代表的な虚血性心疾患(心臓病)には、狭心症と心筋梗塞があります。

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狭心症は動脈硬化などによって心臓の血管(冠動脈)が狭くなり、血液の流れが悪くなった状態です。動悸や息切れのほか、胸を圧迫されるような痛みの発作が繰り返し起こりますが、激痛というほどの痛みではなく数分以内におさまります。

一方で心筋梗塞は、動脈硬化により心臓の血管に血栓(血液の固まり)ができて血管が詰まり、血液が流れなくなって心筋の細胞が壊われてしまう病気です。動悸・息切れのほか、胸に激痛の発作が起こり、呼吸困難・激しい脈の乱れ・吐き気・冷や汗や顔面蒼白といった症状を伴います。痛みは20分から数時間にわたることもあります。

心筋梗塞の前段階が狭心症ですが、狭心症の症状のない人が突然心筋梗塞で倒れ、死に至る場合もあります。心臓の血管が一瞬で詰まると、突然死することもあります。

虚血性心疾患を引き起こすリスク要因としては、遺伝的要因のほか、喫煙・多量飲酒の習慣・食生活の欧米化と乱れ(肉のとりすぎ・魚や野菜や大豆製品の不足)・ストレス・運動不足などの生活習慣要因があります。特に喫煙とLDLコレステロールの高値、高血圧が大きな原因です。

狭心症は歩行などの動作中に起こることが多いのですが、安静時に冠動脈のけいれんが起こり、狭心症の発作が起こる場合もあります。発作が起きたときに、冠状動脈を拡張する作用を持つニトログリセリンを舌下服用すると治まります。
心筋梗塞の場合、75%程度血管が狭くなっていると、心臓カテーテル検査を経て、風船を膨らませて血管を拡張させるPTCA(経皮的冠動脈形成術)や冠動脈バイパス手術が行われる場合があります。

こうした虚血性心疾患を防ぐためには、食生活・運動習慣・ストレスなどの生活習慣をよく見直し、メタボリックシンドロームの予防に努める必要があります。

公益財団法人結核予防会 新山手病院 生活習慣病センター長 宮崎 滋

筑波大学 医学医療系 社会健康医学 講師 山岸 良匡