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糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)

糖尿病の合併症のひとつで、目の網膜に起きる障害。進行すると失明に至る。

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糖尿病網膜症は糖尿病が原因で目の網膜に起きる障害です。高血糖の状態が長く続くと、目の網膜に広がっている毛細血管が傷つき(糖尿病性細小血管症)、進行すると失明することがあります。

特定健診では、詳細な健診の項目として、眼底検査が含まれます[1]。眼底検査では、目の病気や、目の血管の状態を調べており、糖尿病網膜症の所見である、網膜の出血や白斑、新生血管などもわかります。特定健診を受けることで、糖尿病網膜症の早期発見につながります。眼底検査に異常があった場合は、必ず眼科を受診してください。

糖尿病の治療は、内科医の指導を受けて血糖コントロールを行うのが基本ですが、並行して定期的に眼科医による網膜症の検査と治療も行うことが大切です。

【日本糖尿病学会監修】

(最終更新日:2024年8月26日)

木村 仁美 きむら ひとみ

筑波大学大学院人間総合科学学術院 社会健康医学

筑波大学医学群医学類卒業。日本医師会認定産業医, 健康スポーツ医。社会医学系専門医。日本移植学会移植認定医。

参考文献

  1. 厚生労働省 特定健診・特定保健指導について
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161103.html#kanrenshiryo
  2. 日本糖尿病眼学会.糖尿病網膜症について
  3. 矢﨑義雄、小室一成.内科学第12版.朝倉書店.2022
  4. 日本糖尿病学会.糖尿病治療ガイド2022-2023.日本糖尿病学会編・著.2022