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歯周炎 / 歯槽膿漏(ししゅうえん)

歯周炎=歯槽膿漏。思春期から発症し、成人ではほぼすべての人に何らかの兆候が認められる。近年、糖尿病や肺炎など全身疾患のリスク因子として注目されている。

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歯周炎は生活習慣病の一つとして取り上げられています。歯周炎も明確な自覚症状が現れないうちに重篤な症状を起こすことが多いためです。その進行はまず、プラークや歯石の付着、歯列の異常、歯ぎしりなどにより歯周ポケットが形成されます。やがて歯槽骨が溶かされるため、歯がグラグラ動き出し、最終的には抜け落ちてしまうこともあります。また、その過程ではポケットからの排膿、腫脹などが起こります。

その原因は下記の通りです。

  1. 局所因子として:細菌、歯や歯列、う蝕、口腔清掃状態、修復物、唾液分泌量など
  2. 全身的因子:内分泌の変化(妊娠、生理など)、栄養状態(ビタミンの欠乏など)、血液疾患(白血病など)、代謝障害(糖尿病など)、服用薬剤の影響(抗てんかん剤、免疫抑制剤など
  3. 生活習慣因子:食習慣、アルコール、タバコなど
  4. 社会心理因子:さまざまなストレス因子。ストレスに対する不適応が免疫、炎症、回復機能を損なうためです。

現在、生活習慣病である糖尿病、心臓血管疾患、呼吸器疾患、骨粗しょう症、早産などが歯周炎と関連していると言われています。