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小熊 祐子

小熊 祐子 おぐま ゆうこ

慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター・大学院健康マネジメント研究科 准教授

担当カテゴリ: 身体活動・運動

慶應義塾大学医学部卒。博士(医学)。専門は、運動疫学、スポーツ医学、身体活動と公衆衛生。
身体活動と健康を中心テーマに、地域介入研究、前向きコホート研究、慢性疾患を有する人の身体活動促進の社会実装などに尽力している。

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:身体活動・運動を安全に行うためのポイント

身体活動・運動を安全に行ううえで確認すべき事項やタイミング、注意点について紹介しています。「運動開始前の健康チェックシート」のほか、運動前、運動中、運動後の体調確認やウォームアップ・クールダウンについても記載しています。

※本シートは厚生労働省のホームページに掲載されています。

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:慢性疾患を有する人の身体活動のポイント

高血圧、2型糖尿病、脂質異常症、変形性膝関節症を有する人を対象とした、身体活動のポイントについて紹介しています。具体的には、基本的な考え方や身体活動の目安、実施するうえでの注意点などを詳しく記載しています。

※本シートは厚生労働省のホームページに掲載されています。

身体活動に関する世界行動計画2018-2030(GAPPA)

身体活動には、健康上多くの利点があることが多数の疫学研究で証明されています[1][2]。それにもかかわらず、身体活動不足(physical inactivity)は世界規模で蔓延しており、世界規模で対策をとるべき公衆衛生上の問題になっています。そこで世界保健機関(WHO)は、2018年6月に「身体活動に関する世界行動計画2018-2030(Global Action Plan on Physical Activity 2018-2030[GAPPA])」を発表しました。身体活動促進はSDGsの達成にも貢献します。多領域が協力して、社会としてシステムズアプローチで、相互利益(コベネフィット)を創出していくことが重要です。

運動前の健康チェック 最近の考え方

運動を新たに開始する前の健康チェックは、安全・安心に運動を楽しむために必要です。状況に応じて、現実的に必要かつ十分なチェックを行いましょう。低から中強度の運動を徐々に始める分には医学的評価は不要な一方、高強度の運動を新たに始める場合は、医学的評価が必要なことが多くなります。ここでは、運動前の健康チェックに関する最近の考え方を紹介します。

運動実施時のけが・事故の予防と対策

運動中に発生するけが・事故には、筋損傷、心疾患、転倒、熱中症等があることが報告されています[1][2][3]。これらのけが・事故の予防と対策をするための方法として、いくつかの注意点があります。

運動実施時のけが・事故

運動実施時に、けがや事故が発生することがありますが、運動の効果は、けがや事故などの運動によるリスクを上回ると考えられています。また、運動によるけがや事故の発生は少数であり、適切な運動内容であれば、大きなリスクはないことがわかっていますので、適切に運動を実施することが大切です。



開示すべきCOIはありません。