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アルコールと依存

アルコールと依存

アルコールは依存性のある薬物の一種です。飲酒を続け、耐性・精神依存・身体依存が形成され、飲酒のコントロールができなくなる状態がアルコール依存症です。アルコール依存症になると、身体・仕事・家族関係などの様々な問題が起きます。アルコール依存症は酔って問題を起こすこととは異なります。

アルコール依存症への対応

アルコール依存症から回復するための唯一の方法は、断酒=一滴も飲まないことです。飲酒問題を認めない「否認」を克服することが回復への第一歩です。自分で飲酒問題に気付くため、家族があまり手助けしすぎない方が良いこともあります。専門医療期間への受診や自助グループへの参加が回復を助けます。

アルコール依存症の危険因子

依存症の危険因子には「1. 女性の方が男性より短い期間で依存症になる」「2. 未成年から飲酒を始めるとより依存症になりやすい」「3.遺伝や家庭環境が危険性を高める」「4.家族や友人のお酒に対する態度や地域の環境も未成年者の飲酒問題の原因となる」「5.うつ病や不安障害などの精神疾患も依存症の危険性を高める」といったことが知られています。

アルコール依存症と遺伝

アルコール依存症の原因に遺伝が関係することは確かです。特にアルコールを分解する酵素の遺伝子による違いが依存症のなりやすさに強く影響することが知られています。さらに最近では環境による影響の受けやすさに遺伝が関係していることがわかっています。しかし具体的な遺伝子については十分にはわかっていません。

アルコール依存症の薬物療法

アルコール依存症の断酒維持のための薬物療法として、抗酒薬(ジスルフィラム・シアナミド)と飲酒欲求を減らす薬(アカンプロサート)が利用できます。抗酒薬は飲酒後の不快反応を利用して心理的に飲酒を断念する薬、アカンプロサートは脳内に作用して飲酒への欲求を減らすことで断酒を補助する薬です。

自助グループ

自助グループはある障害を持つ者同士が互いに励ましあいながら、その障害を様々な形で克服していくための集団です。自助グループの原型は、米国で1930年代に設立されたアルコール依存症者による「AA」です。このAA方式は以後、他の多くの障害にも応用されてきています。アルコール依存症の回復は、断酒継続が大原則です。自助グループへの参加は、断酒を継続するために非常に重要です。日本におけるアルコール依存症の主な自助グループは断酒会とアルコホーリクス・アノニマス(AA)です。

アルコール依存症の心理・社会的治療

アルコール依存症の治療では、心理・社会的治療が大きな役割を果たしています。代表的な介入法として、認知行動療法・動機づけ面接法・コーピングスキルトレーニングなどがあり、有効性も実証されています。日本でもGTMACKと呼ばれる新しい入院治療プログラムが開発されています。