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金 吉晴 きん よしはる

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 所長

担当カテゴリ: 休養・こころの健康

1984年京都大学医学部卒業。民間病院を経て90年より国立精神・神経センター(現:国立精神・神経医療研究センター)精神保健研究所の研究員となる。95年には在外研究としてInstitute of Psychiatry(London、英国)に滞在。97年にはペルー日本大使公邸占拠事件における医療救助活動への参加に対して厚生大臣表彰を受賞。同センター成人精神保健部長を経て2019年1月より現職。International Society for Traumatic Stress Studies理事、New York University adjunct professorなどを歴任。主な研究テーマは、PTSDの病態と治療、災害時精神医療。

PTSD / 心的外傷後ストレス障害

生死に関わるような体験をし、強い衝撃を受けた後で生じる精神疾患。

エクスポージャー療法

不安の原因になる刺激に段階的に触れることで、不安を消していく方法。主に不安症PTSD強迫症に用いられる。

PTSD

心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder)の略です。生死に関わるような体験をし、強い衝撃を受けた後で、その体験の記憶が当時の恐怖や無力感とともに、自分の意志とは無関係に思い出され、まだ被害が続いているような現実感を生じる病気です。日本の総人口の1.3%に生じるとされ、それほど珍しくない病気といえます。3カ月以内に半分以上の方が自然回復するものの、1年以上経っても一定数の方は自然回復しないとする研究もあります。持続エクスポージャー療法認知行動療法)やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの薬で治療することができるようになってきました。


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