厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

e-ヘルスネット

露木 寛之

露木 寛之 つゆき ひろゆき

独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 精神科

担当カテゴリ: 飲酒

2009年東海大学卒業。東海大学医学部付属病院および諏訪中央病院で初期研修。
沖縄協同病院、沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院で総合内科後期研修および家庭
医療後期研修を修了。2016年より現職。
日本内科学会総合内科専門医。日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医。

アルコールと脂質異常症

体の中の脂質のバランスが崩れてしまうことを脂質異常症といいます。アルコールの過剰摂取は、トリグリセリド(中性脂肪)の増加につながり、高トリグリセリド血症を招いて急性すい炎のリスクを高めます。一方、いわゆる善玉コレステロールであるHDLコレステロールもアルコール摂取量の増加にともない増加しますが、過度のアルコール摂取は肥満や高血圧を引き起こすため、適量にとどめたほうがよいでしょう。

アルコールと糖尿病

適切な飲酒による適量のアルコール摂取は、糖尿病の発生を予防する可能性があります。しかし度を越した過剰なアルコール摂取は高血糖を来たし、それは同時に脂質異常症や高血圧などと相まって脳血管障害・虚血性心疾患の危険因子となります。

アルコールと高尿酸血症・痛風

健康診断などで、尿酸値が7.0mg/dLを超えている場合に高尿酸血症と判断されます。成人男性の20%が高尿酸血症であると言われています。高尿酸血症は痛風関節炎だけでなく、腎障害やメタボリックシンドローム、心血管障害とも関連があります。原因のひとつにアルコール摂取があるため、高尿酸血症を指摘されたときにはお酒との付き合い方を見直してみましょう。



開示すべきCOIはありません。