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濃野 要 のうの かなめ

新潟大学大学院 医歯学総合研究科 口腔生命福祉学講座 口腔保健学 教授

担当カテゴリ: 歯・口腔の健康

2001年新潟大学歯学部卒業、05年新潟大学博士(歯学)、06年新潟大学歯学部予防歯科学講座助教、10年3月Newcastle University(イギリス)客員講師、10年10月新潟大学歯学部予防歯科学講座助教、19年11月新潟大学医歯学総合病院予防歯科講師。21年4月新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学講座口腔保健学教授。

https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~prevent/japanese/index.html

フッ化物洗口

一定濃度のフッ化ナトリウム溶液(5~10ml)を用いて、1分間ブクブクうがいを行う方法で、永久歯のむし歯予防手段として有効です。第一大臼歯の萌出時期(就学前)にあわせて開始し中学生まで続けます。保育園・幼稚園・小中学校で集団実施されていますが、個人的に家庭で行う方法もあります。

フッ化物歯面塗布

比較的高濃度のフッ化物溶液やゲル(ジェル)を歯科医師・歯科衛生士が歯面に塗布する方法です。乳歯むし歯の予防として1歳児から、また成人では根面むし歯の予防として実施されています。矯正治療中の患者さんや唾液流量の低下している人など、むし歯になるリスクの高い人に対して他のフッ化物応用法に加えて実施されています。

フッ化物配合歯磨剤

フッ化物(モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)・フッ化ナトリウム・フッ化第一スズ)を含む歯磨剤です。幼児から高齢者まで生涯を通じて家庭で利用できる身近なフッ化物応用で、世界で最も利用人口が多い方法です。

フッ化物利用(概論)

フッ化物利用は、歯質のむし歯抵抗性(耐酸性の獲得・結晶性の向上・再石灰化の促進)を高めてむし歯を予防する方法です。全身応用(経口的に摂取されたフッ化物を歯の形成期にエナメル質に作用させる)と局所応用(フッ化物を直接歯面に作用させる)があります。有効性・安全性に関する証拠が確認されています。



開示すべきCOIはありません。