顎関節症とは、顎(あご)の関節とその顎に関連する筋肉=咀嚼筋(そしゃくきん)の病気です。顎の関節と咀嚼筋の問題が混在しているため、混乱されることも多くなっています。咬み合わせが直接の原因ではありませんが、関節の位置などが咬み合わせによって変化するため、診断・治療には、咬み合わせがよくわかっている必要があります。
顎関節症の治療は、初期治療として理学療法・スプリント療法・マイオモニター治療・薬物療法・冷罨法(れいあんぽう)などの治療法があります。残念ながらどの治療法が最も効果的であるかのエビデンスは少ないのが現状です。顎関節症の治療は、各医療機関で異なる場合が多いため日本顎関節学会による診療ガイドラインがあります。また治療法も医療機関受診後最初に行われる初期治療(一次治療)と、それらの治療で改善されない場合の手術などの治療があります。ここでは、初期治療を中心に説明を行います。
開示すべきCOIはありません。