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たばこの形態

たばこには様々な形態があり、世界の各地で用いられています。火をつけるつけないにかかわらず、ニコチン及び発がん性物質に曝露されるという点で、すべてのたばこには健康影響の懸念があります。

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従来の、白いフィルターのついたたばこ製品は、紙巻たばこ・シガレットといわれる種類のものです。そのほかにも、たばこには様々な形態があり、世界の各地で用いられています。

葉巻・シガー
乾燥・加工したたばこ葉を巻いたもの。大きさ(長さや太さ)が多様。
水パイプたばこ
たばこの煙を水にくぐらせて吸うもの。装飾的な器具を用い、まわしのみなどをする。中東、東欧で用いられており、近年広がりを見せている。
パイプ・キセル

乾燥させて刻んだたばこ葉を詰め、火をつけて吸うもの。

手巻たばこ
刻んだたばこ葉を喫煙者が自身の手で紙に巻いて、紙巻たばこのように喫煙するもの。最近では、手巻装置などが販売されている。
無煙たばこ
加熱や燃焼させることなく使用できるたばこ。加工し乾燥または湿らせたたばこ葉を詰めた小袋(スヌース)を歯茎の裏などに置いたり、粉末を吸ったりして用いる「嗅ぎたばこ」、植物の実にたばこ葉や石灰などを混ぜたものや、たばこ葉を練りこんだガムを噛んで用いる「噛みたばこ」などがある。
加熱式たばこ
新型たばこのひとつで、たばこ葉やその加工品を加熱して吸引するもの。たばこ事業法上は、「パイプたばこ」に分類されている。ただし、税に関しては 2018年10月より「加熱式たばこ」という独立した分類が新設された。

いずれにせよどれもたばこ葉が材料なので、ニコチンは含まれます。それだけでなく乾燥・加工の過程でニコチンの副生成物などが混ざり、また状況によっては耕作時の農薬などが残っている可能性があり、火をつけるつけないにかかわらず、ニコチン及び発がん性物質に曝露されるという点で、すべてのたばこには健康影響の懸念があります。

また吸い込む深さなどから、がんのできやすい部位は異なります。葉巻やパイプでは深く吸えないので、肺より口や鼻・のどでがんのリスクが高まりますし、唇や舌のがんもリスクが高まります。また水パイプたばこのまわしのみではウイルス感染などの別のリスクもあります。
無煙たばこは、口腔がん、膵がんの原因になることも示されています[1]

なお、電子たばこについては、諸外国ではニコチンを含むものが流行していますが、わが国ではニコチンを含むものは販売されていません。ただし、ニコチン以外の発がん性物質が発生する可能性があり、健康影響が懸念されます[1]

(最終更新日:2019年6月18日)

中村 正和

中村 正和 なかむら まさかず

公益社団法人 地域医療振興協会 ヘルスプロモーション研究センター センター長

1980年自治医科大学卒業。労働衛生コンサルタント、日本公衆衛生学会認定専門家、厚生科学審議会専門委員、日本学術会議連携会員。専門は予防医学、健康教育、公衆衛生学。研究テーマはたばこ対策とNCD(生活習慣病)対策。厚労科研研究班代表者として、たばこ政策研究に従事。研究成果をもとに禁煙治療の保険適用、たばこ価格政策、健康日本21における喫煙の数値目標の設定、特定健診における禁煙支援の強化等の政策実現に貢献。

参考文献

  1. 厚生労働省
    喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書
    2016.
    http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000135586.html