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フラッシング反応(ふらっしんぐはんのう)

ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などを指す。
2型アルデヒド脱水素酵素の働きが弱いひとに多くみられる。

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ビールコップ1杯程度の少量の飲酒で起きる、顔面紅潮・吐き気・動悸・眠気・頭痛などの反応をフラッシング反応といい、この体質のひとをフラッシャーと呼びます。
フラッシャーの多くは2型アルデヒド脱水素酵素の働きが弱いひとです。エタノールからできたアセトアルデヒドの分解が遅いため、アセトアルデヒドが急激に体にたまることが主な原因となってフラッシング反応を起こします。

逆にこのことを利用して2型アルデヒド脱水素酵素が強いか弱いかを判定する方法が開発されています。エタノールパッチテストと簡易フラッシング質問紙法があり、両者とも90%の精度で酵素の強弱を判定します。簡易フラッシング質問紙法は「現在、ビールコップ1杯程度の少量の飲酒ですぐ顔が赤くなる体質がありますか。」「飲み始めた頃の1-2年間はそういう体質がありましたか。」の2問のいずれかに「はい」と答えれば2型アルデヒド脱水素酵素が弱いタイプと判定します。

フラッシング反応は当初不快感を伴うため、フラッシャーは飲酒を控える傾向にありますが、長年飲んでいると耐性が発生して不快にならずに飲酒できるようになります。一方でフラッシャーの大酒家では食道や咽頭の発癌リスクが高まることもわかってきています。