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進んでいる世界の受動喫煙対策

世界では「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に示されているように、受動喫煙の健康被害は明白なものとして、分煙ではなく全面禁煙化がすすんでいます。

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1990年代以降、アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などでは、一般の職場はもちろんレストランやバーも全面禁煙とする動きが始まりました。そしてアイルランドで2004年に世界で初めて国全体を全面禁煙とする法律が施行され、同年のニュージーランド、その後もウルグアイ(2006年)・イギリス(2007年)・香港・トルコ(2009年)、そしてアメリカでも半数以上の州で屋内を全面禁煙とする法律が成立しています。喫煙する利用者の利便性よりも、飲食店等で働いている人を受動喫煙から保護することの方が重要だからです。全面禁煙となっている国は、2016年時点で55カ国となり、途上国を含む世界各国に広がっています。国・州によっては、子どもが乗っている自家用車内までもが規制の対象になっています。[1]

これらの国・州では、法律で公共空間での喫煙を規制しており、違反者への罰金はもちろん違反を容認した施設にも罰金と営業停止処分などの罰則が定められています。

こうした流れの背景のひとつには、やはり国際条約「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(たばこ規制枠組条約)」の存在があります。たばこ規制枠組条約第8条2項では、「締約国は、屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合には他の公共の場所におけるたばこの煙にさらされることからの保護を定める効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を国内法によって決定された既存の国の権限の範囲内で採択し及び実施し、並びに権限のある他の当局による当該措置の採択及び実施を積極的に促進する。」と定められています。[2]

一方で日本でもほとんどの公共施設や公共交通機関、官公庁が禁煙化されましたが、残念ながら100%ではありません。
2016年に実施された厚生労働省の一般の職場に関する調査では、「敷地内全面禁煙が14.0%」「建物内禁煙が39.9%」でした。[3]逆に言うと半数の職場ではなんらかの受動喫煙が発生していることになります。

わが国でもたばこ規制枠組条約第8条2項にあるように、受動喫煙を防止するため立法を含めた措置を講じ、対策の実施を促進することが求められています。

(最終更新日:2018年06月08日)

参考文献

  1. WHO
    WHO Report on the Global Tobacco Epidemic, 2017 - Executive Summary
    Monitoring tobacco use and prevention policies
    2017.
  2. 外務省
    WHO たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約 訳文
    2004.
  3. 厚生労働省
    平成28年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況
    2017.