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有害な使用(ゆうがいなしよう)

ICD-10「精神および行動の障害: 臨床既述と診断ガイドライン」に定義されている、アルコール関連診断カテゴリーの一つ。アルコール依存症までには至っていないが、飲酒により精神的または身体的健康が損なわれている状況を指す。

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「有害な使用」は、アルコール依存症と同様に、世界保健機関によるICD-10「精神および行動の障害: 臨床既述と診断ガイドライン」で定義されている、アルコール関連診断カテゴリーの一つです。より正確には、「アルコールの有害な使用」(harmful use of alcohol)と呼ばれるべきものです。
アルコール依存症までには至っていないものの、飲酒により精神的または身体的健康が損なわれている状況を指します。注意しなければならないのは、たとえ飲酒による社会的問題があっても、健康に問題ない限り「有害な使用」とは診断されません。

なお米国精神医学会によるDSM-5という診断基準では、従来の依存症も含めた幅広い飲酒問題をアルコール使用障害としてひとまとめにしており、社会問題も診断基準に入っています。

(最終更新日:2021年10月25日)

参考文献

  1. American Psychiatric Association(著), 日本精神神経学会(日本語版用語監修), 高橋三郎, 大野裕(監訳)
    DSM-5精神疾患の分類と診断の手引.
    医学書院, 2014.