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能動喫煙(のうどうきつえん)

喫煙者本人がたばこの煙を吸い口から吸うこと。

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乾燥させたたばこの葉を刻んで紙で巻いて吸い口にフィルターをつけた一般的な紙巻たばこの場合、端に火をつけくすぶらせながら、喫煙者本人がその煙を吸い込むことを能動喫煙といいます。ニコチンだけでなく一酸化炭素、ベンゾ[a]ピレンなど様々な有害物質・発がん性物質が肺から血液を経て全身を巡ります。

まず、吸い込まれた煙は口からのど、気管・気管支を経て肺の末端である肺胞へたどり着きます。この肺胞をふくめ、気管など気道では、たばこの煙のガス成分と粒子状成分とにさらされます。肺胞では、それら多くの成分が肺胞の毛細血管を通じて血液中に溶け込み、ひいては全身へと循環していきます。たとえば、ニコチンは、吸い込んでから数秒で脳へ到達します。それだけでなく全身をめぐるので、たとえば母乳に分泌されたり、妊娠中に胎児の脳の発育などに悪影響を与えたりします。

そのほか、不完全燃焼でもあるため一酸化炭素が発生しますが、一酸化炭素も肺胞で血液に入ります。一酸化炭素はヘモグロビンに強く結合しますが、ヘモグロビンは酸素を運ぶ分子でもあるので競合してしまい、酸素の運搬能に影響します。

(最終更新日:2018年11月01日)

中村 正和

中村 正和 なかむら まさかず

公益社団法人 地域医療振興協会 ヘルスプロモーション研究センター センター長

1980年自治医科大学卒業。労働衛生コンサルタント、日本公衆衛生学会認定専門家、厚生科学審議会専門委員、日本学術会議連携会員。専門は予防医学、健康教育、公衆衛生学。研究テーマはたばこ対策とNCD(生活習慣病)対策。厚労科研研究班代表者として、たばこ政策研究に従事。研究成果をもとに禁煙治療の保険適用、たばこ価格政策、健康日本21における喫煙の数値目標の設定、特定健診における禁煙支援の強化等の政策実現に貢献。