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高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)

尿酸の血中濃度が異常に高まった状態。痛風発作の原因となる。

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細胞内の核に含まれるプリン体が分解される際に生じる老廃物の尿酸が、過剰に産生されるか尿中への排泄力が低下することによってバランスが崩れ、血中濃度が異常に高まってしまう状態のことです。
尿酸値が7mg/dl以上になると高尿酸血症と診断され、9mg/dl以上もしくは8mg/dl以上で合併症(腎障害・高血圧・糖尿病・肥満など)を伴うものについては薬物療法を含む早期の治療がすすめられます。

高尿酸血症には、尿酸の排泄がうまくいかないタイプ・体内で尿酸をつくりすぎるタイプ・両者の混合型の3つがあり、日本人には排泄がうまくいかないタイプが多いとされています。女性ホルモンには腎臓からの尿酸の排泄を促す作用があるため、明らかな性差が認められ患者さんの大半が男性です。

高尿酸血症を放置すると尿酸塩の結晶が体内にたまり、激痛を伴う痛風発作や尿路結石症を引き起こしますし、動脈硬化を進めるリスクとなる疑いも強いとされます。尿酸値は6mg/dl以下にコントロールすることが望ましく、そのためにはレバーや魚卵などプリン体の多い食品ばかりに偏った食事や多量飲酒(特にビールに多く含まれます)などを控えることが大切です。