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健康運動指導士(けんこううんどうしどうし)

個々人の心身の状態に応じた安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成と指導をする者。

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健康運動指導士の養成事業は、1988(昭和63)年から厚生大臣の認定事業として生涯を通じた国民の健康づくりに寄与する目的で創設され、生活習慣病を予防し健康水準を保持・増進する観点から、公益財団法人健康・体力づくり事業財団により進められてきました。約30年間の養成の結果、2018(平成30)年12月末までに約18,200の人材が養成され、登録されています。

現在、指導士の約6割は、フィットネスクラブ・医療機関・老人福祉施設・健康増進施設等に就業し、健康づくりに関連する業務に従事しています。指導士の役割は、個々人の心身の状態に応じた安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成と指導であり、健康運動実践指導者と連携して健康づくりのための運動を支援することにあります。

2006(平成18)年6月の医療制度改革においては、生活習慣病予防が生涯を通じた個人の健康づくりだけでなく、中長期的な医療費適正化対策の柱の一つとして位置づけられています。現在展開されている本格的な生活習慣病対策(特定保健指導)においては、一次予防に留まらず二次予防も含めた健康づくりのための運動を指導する専門家の必要性が増しており、健康運動指導士への期待がますます高まっています。

このような社会的ニーズの変遷に対応するために、2007(平成19)年度から健康運動指導士の養成カリキュラム・資格取得方法等に至る大幅な見直しが図られました。これにより健康運動指導士はハイリスク者も対象にした安全で効果的な運動指導を行うことのできる専門家を目指す上でまず取得すべき標準的な資格であると位置付けられました。

(最終更新日:2019年7月30日)

澤田 亨

澤田 亨 さわだ すすむ

早稲田大学 スポーツ科学学術院 スポーツ疫学研究室 教授

1983年福岡大学体育学部卒業。1985年順天堂大学大学院体育学研究科修了。博士(医学)。東京ガス株式会社人事部健康づくり担当者、国立健康・栄養研究所室長を経て、2018年に早稲田大学スポーツ科学学術院に教授として着任。体力と健康に関する研究に従事。専門はスポーツ疫学、公衆衛生学。