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歯の喪失の実態

高齢になると残っている自分の歯の数は少なくなり、後期高齢者の平均値は約13本で、3人に1人が総入れ歯を使っています。しかし昔に比べると歯の喪失状況は改善傾向にあります。また国際的にみても日本人の高齢者は比較的歯が残っているといえるようです。

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歯の喪失と年齢

歯の喪失は、年齢が高くなるほど進み、高齢者では歯のない人が多くなります。
【図1】は2011年に行われた全国調査(歯科疾患実態調査)における一人あたりの歯の数(一人平均現在歯数)を年齢階級別に示したものですが、高年齢層ほど値が低く後期高齢者(75歳~)では、本来持っている歯の数(28本)の半数異常が失われている状況です。(後期高齢者で20本以上の歯を持つ人は37%です。)

歯の喪失状況の推移

【図2】は歯の数の平均値を年齢階級別に示したもので、1980年代以降、増加傾向にあることがわかります。たとえば60歳前後(55~64歳)に注目すると、1975年では14本でしたが、2011年には23本まで増加しています。

義歯の使用状況は?

何らかの義歯(ブリッジ・部分入れ歯・総入れ歯)を使っている人の割合は年齢とともに高く、後期高齢者では89%に達します。義歯の種類別に内訳をみますと、高齢で歯が喪失が進むするにつれて、ブリッジ→部分入れ歯→総入れ歯と、より大きな義歯を使用する割合が高くなり、後期高齢者では三分の一強の人が総入れ歯を使用しています。【図3】

外国との比較

歯の喪失に関して国際的に最も広く使われている指標は、歯のない人の割合(無歯顎者率)で、WHOではこの指標を用いて各国のデータを収集・公表しています【表】。これをみると日本の値は低く、各国に比べて良好といえるようです。

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表: 歯のない人(無歯顎者)の割合の国際比較[3]
65-69歳 日本* 7.1%
米国 26%
65-74歳 日本* 10.28%
中国 11%
イタリア 13%
カンボジア 13%
リトアニア 14%
オーストリア 15%
インド 19%
マダガスカル 25%
ポーランド 25%
ルーマニア 26%
デンマーク 27%
ハンガリー 27%
レバノン 35%
スリランカ 37%
スロバキア 44%
65歳- エジプト 7%
スロベニア 16%
タイ 16%
日本* 18.24%
シンガポール 21%
インドネシア 24%
サウジアラビア 31-45%
フィンランド 41%
サウジアラビア 45%
英国 46%
ブルガリア 53%
マレーシア 57%
カナダ 58%
アルバニア 69%
アイスランド 72%
ボスニア・ヘルツェゴビナ 78%

*日本の数値は歯科疾患実態調査(2005年)から算出したもの

国立保健医療科学院 地域医療システム研究分野 統括研究官 安藤 雄一

参考文献

  1. 歯科疾患実態調査報告解析検討委員会 著
    解説 平成17年歯科疾患実態調査
    口腔保健協会, 2013.
  2. 平成23年(2011年)歯科疾患実態調査
    http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-17.html
  3. Poul Erik Petersen et al.
    Global burden of oral diseases.
    http://www.who.int/bulletin/volumes/83/9/661.pdf