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女性アルコール依存症者の摂食障害(せっしょくしょうがい)

神経性食欲不振症や神経性大食症などの食行動異常が、多くの若年女性アルコール依存症に合併する。

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食事摂取の不足により体重が減少した状態である神経性食欲不振症(anorexia nervosa: AN)と、発作的に繰り返される過食がある神経性大食症(bulimia nervosa: BN)がありますが、それぞれ食物を摂取したあと嘔吐や下剤・利尿剤などを大量に服用する排出型(神経性食欲不振症むちゃ食い・排出型:AN-BPと神経性大食症排出型:BN-P)、非排出型(神経性食欲不振症制限型:AN-R と神経性大食症制限型:BN-NP)、特定不能型があります。

摂食障害の好発年齢でもある若年の女性アルコール依存症者では約7割が摂食障害を合併し、中でもAN-BPやBN-Pが多くなっています。一般若年女性のBN-P罹病率は1~2%なので、若年女性アルコール依存症者に高率に出現することがわかります。若年男性アルコール依存症者にも摂食障害が合併することがまれにあります。また摂食障害を伴うアルコール依存症者では、うつ・不安性障害・境界型人格障害の合併が高率です。

問題飲酒と食行動異常はともに「ストレス軽減の手段になること」「行為のコントロールが出来なくなること」「行為を隠すこと」など共通点が多く、この年齢層ではアルコール依存症と摂食障害は同質の疾患と考えることもできます。アルコール依存症で広く行なわれてきている集団精神療法が摂食障害でも実施され、効果をあげているため、両者を合併する患者には摂食障害の治療も取り入れた集団精神療法をおこなうことが望ましいと考えられます。