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拒食(きょしょく)

精神疾患である摂食障害(依存症の一種)のひとつで、過度の食事制限で極端な低体重になる病気。

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神経性無食欲症が正式名で、痩せている身体が美しいという美意識がある社会でおこる依存症です。「自分は太っている」と思い、過度な食事制限や運動を行い痩身に成功した後も、「まだ太っている」「まだ落とせる肉がある」と体重を落とすことに執着し、健康を害するほど低体重になっている現実を認識出来なくなってしまいます。

拒食と同様「肥満恐怖」を根に持つ過食(神経性大食症)と表裏一体の病気で、拒食と過食を繰り返すようになることも少なくありません。

日本では、若年層において痩身が大きな関心であるため、10~20歳代の女性に発症が多いことが特徴です。
症状としては、体重の極端な減少、無月経、覚醒亢進(睡眠障害)、抑うつ症状、栄養不良による諸症状(低血圧、低体温、骨粗鬆症など)です。

治療はカウンセリング、認知行動療法などの心理療法、薬物療法がありますが、特に、対人関係の充実や生活適応力の向上などを家族や周囲が支援する必要があります。他の依存症と同様、治療が非常に困難で長時間を要します。