震災後の不眠症状は人によってさまざまです。寝つきが悪くなる、やっと寝付いたかと思うと何度も中断し目覚めてしまう、二度寝ができない、熟眠感がない、などです。不眠の頻度も、毎晩の人もいれば、週に1、2晩程度までまちまちです。
米国の例を見ても分かるように、震災などの大きな精神的なストレスがかかった直後に上記のような不眠症状がでてくるのは決して珍しいことではなく、むしろ身の回りに生じた危機的状況に対処するための正常な生体反応と考えて結構です。短期的には心配する必要はありません。個人差もありますが、震災後から4週間程度不眠が続くかもしれません。日によって変動もあるでしょう。「今晩は眠れるかな?」と予測するのは止めましょう。緊張が増すばかりです。多くの方は自然に眠れる日が増えてきて、いつの間にか不眠のことを考えなくなります。
震災後の不眠対処を1)居住地(被災地、それ以外の地域)、2)時間経過(震災直後から4~8週間、より長期)、の二点から考えてみましょう。