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アクティブガイド

「健康づくりのための身体活動基準2013」で定められた基準を達成するための実践の手立てとして、国民向けのガイドライン「アクティブガイド」が示されました。『+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう』をメインメッセージに、理解しやすくまとめられています。

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+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう

+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう

新しい身体活動基準で定められた基準を達成するための実践の手立てとして、新しい指針「アクティブガイド」が国民向けのガイドラインとして示されました。アクティブガイドは「+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう」をメインメッセージとし【図1】、A4表裏1枚にシンプルにかつイラストや図表などを活用し理解しやすいことを目標にまとめられています。

我々の実施したメタ解析では、+10によって「死亡のリスクを2.8%」「生活習慣病発症を3.6%」「ガン発症を3.2%」「ロコモ・認知症の発症を8.8%」低下させることが可能であることが示唆されています。さらに減量効果として+10を1年間継続すると、1.5-2.0kg減の効果が期待できます。

健康のための身体活動チェック

健康のための身体活動チェック

アクティブガイドは、身体活動を増やし運動習慣を確立するための気付きの工夫や情報提供ツールとしての要素を強調したツールです。一人ひとりの身体活動状況や運動習慣に応じて、「1. 気づく」「2. 始める」「3. 達成する」「4. つながる」という取り組みの段階を示し、専門的知識を持たなくても内容を容易に理解できる工夫と、身体活動や運動を増やすための気付きと行動変容ための工夫がされています【図2】。

アクティブガイドは学術的資料でなく、国民向けのメッセージ、情報提供のためのツールとして策定されました。エクササイズガイド2006の認知度が低かったことを反省し、「健康づくりのための身体活動基準2013・アクティブガイド」のFacebookページが開設されるなど、アクティブガイドの内容の説明や一般向けの分かりやすい情報などが逐次発信されています。

宮地 元彦

宮地 元彦 みやち もとひこ

早稲田大学スポーツ科学学術院 教授

鹿屋体育大学スポーツ体育課程卒業、同大大学大学院体育学研究科修了。その後、川崎医療福祉大学助教授、米国コロラド大学客員研究員を経て、2003年より独立行政法人国立健康・栄養研究所(現:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)に勤務。2021年より現職。第24期・25期日本学術会議会員、厚生労働省の健康づくりのための身体活動基準・指針の改訂に関する検討会委員、スポーツ庁運動・スポーツガイドライン策定検討会委員などを務める。

参考文献

  1. 厚生労働省
    アクティブガイド -健康づくりのための身体活動指針-
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpr1.pdf