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運動負荷心電図(うんどうふかしんでんず)

運動をして心臓に負荷をかけたときの心電図変化をみる検査。

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運動負荷心電図のいちばん簡単な検査法は、2段ある階段を昇り降りする前後で心電図を記録する「マスター2階段負荷検査」です[1]。より正確に診断するには、トレッドミル(ベルトコンベアの上を歩く)や自転車エルゴメータ(固定式自転車をこぐ)で、運動負荷を調節しながら心電図を観察します。

この検査は、安静時では認められない不整脈や狭心症・心筋梗塞などの心疾患の診断や、心機能の低下した人の運動耐容能(どのくらいの運動に耐える能力があるか)の評価に用いられます。

このように運動負荷心電図は、心臓病の診断・重症度の判定・治療効果の判定などに大切な検査であるとともに、生活指導やリハビリテーション・運動処方にも利用されます。

(最終更新日:2024年5月27日)

木村 仁美 きむら ひとみ

筑波大学大学院人間総合科学学術院 社会健康医学

筑波大学医学群医学類卒業。日本医師会認定産業医, 健康スポーツ医。社会医学系専門医。日本移植学会移植認定医。

参考文献

  1. Arthur M. Master M.D.The two-step test of myocardial function.American Heart Journal.Volume 10, Issue 4, April 1935, Pages 495-510
  2. 矢﨑義雄、小室一成.内科学第12版.朝倉書店.2022