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脱抑制(だつよくせい)

薬物やアルコールといった外的な刺激によって抑制が効かなくなった状態のこと。

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脱抑制とは、状況に対する反応としての衝動や感情を抑えることが不能になった状態のことを指します。脳の外傷、特に前頭葉の損傷では共通した症状としてみられるほか、せん妄、躁状態、薬物・アルコールの影響下にある人にも認められます。

脱抑制にある人は感情のままに行動したりその瞬間の反応で行動する傾向が強いため、一般健常者のように人前で礼節を保とうとしたり、社会的に逸脱しないようにしようとするといった正常なコントロールが失われた状態になっています。具体的な症状としては、後先を考えずに行動したり、感情をむき出しにしたり、場違いな言動として現れます。

例えばアルコールの影響による脱抑制の場合、アルコールにより神経系の活動が抑制されることにより、脳の高次機能としての抑制機能が失われて、感情や欲求が抑えられなくなります。