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スケーリング(すけーりんぐ)

歯に付着しているプラークと歯石を専用の器具で除去すること。歯科医院で定期的に除去することが望ましい。

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歯についているプラーク(歯垢)と歯石をとることをスケーリング(歯石除去)といいます。歯石は、下あごの前歯の裏と上奥歯の頬側につきやすいといわれています。

プラークが石灰化(唾液に含まれるカルシウムとリン酸によって石のように硬くなること)した歯石は、石灰化した時間が経つほど硬くなり、ブラッシングではなかなかとることができません。そうした歯石を、歯科医師・歯科衛生士など専門家に除去してもらうのがスケーリングです。これには、スケーラーとよばれる器具で手で取り除く方法と、超音波を発生させる機械(超音波スケーラー)などで除去する方法があります。
超音波の機械を用いるのは、歯石が大量に付着している場合などに、短時間で効率よく歯石を取ることに適しています。歯と歯の間や、歯並びの悪いところ、深いポケット(歯肉に炎症が起きてて、歯と歯肉の間の溝が深くなったもの)の中には、歯石の取り残しが起きやすいため、手で取り除くスケーラーと併用するのが一般的です。

しかし歯周病で歯肉が腫れ、溝が深くなった歯周ポケットについた歯石は、肉眼での確認が容易ではなく、除去することが難しいことがあります。そのため、ポケットの深さが4mmを超えるような状態が治らない場合には、「歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)」を行うことがあります。これは歯周ポケットの歯肉をはがし、むきだしになった歯根についた歯石を除去する治療です。

歯石は完全に除去しても、磨き残しが多い方には、またすぐ付着してしまいます。日々のブラッシングはもちろんですが、なるべく半年に一度、歯医者で歯石除去することも、歯の健康のために必要です。