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不登校 / 登校拒否(ふとうこう / とうこうきょひ)

何らかの心理的、情緒的、身体的若しくは社会的要因又は背景によって、児童生徒が出席しない又はすることができない状況(病気又は経済的理由による場合を除く。)。

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法律(「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」)上は、不登校について「何らかの心理的、情緒的、身体的若しくは社会的要因又は背景によって、児童生徒が出席しない又はすることができない状況(病気又は経済的理由による場合を除く。)」と定義されています。また、文部科学省の調査では、不登校児童生徒を「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由による者を除いたもの」と定義しています[1]

文部科学省の2018年度の調査によれば、不登校の児童生徒(小・中学生)数は16万人を超えています。不登校の原因は学校に起因するもの(友人関係、教師との関係、学業不振など)が多く、近年の推移では原因がいくつも存在している「複合」が増加しています[2] 。さらに、本人の問題に起因するものとして発達障害、たとえば学習障害(限局性学習症、LD)ADHD(注意欠如・多動症)なども不登校の要因ではないか、と注目を集めています。

文部科学省や民間団体、地域、学校などが連携してその対応に努めると同時に、早期発見や早期対策のための施策や支援などを行っています。

(最終更新日:2020年5月12日)

稲垣 真澄 いながき ますみ

鳥取県立鳥取療育園 園長 / 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所・客員研究員

1984年鳥取大学医学部医学科卒業。鳥取大学医学部附属病院脳神経小児科、鳥取県立中央病院小児科、国立療養所西鳥取病院小児科、北九州市立総合療育センター小児科を経て、1993年より国立精神・神経センター精神保健研究所知的障害部、2010年より国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的障害研究部(現知的・発達障害研究部)部長。2020年4月より現職。

加賀 佳美 かが よしみ

山梨大学医学部小児科講師

1993年山梨医科大学医学部(現山梨大学医学部)卒業。1999年医学博士取得。山梨大学医学部附属病院小児科入局後、関連病院等研修、米国University of Connecticut Medical School留学、国立病院機構甲府病院小児科勤務を経て、2016年より国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的・発達障害研究部知的障害研究室長。2020年4月より現職。

参考文献

  1. 文部科学省
    別添 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第二条第三号の就学が困難である状況を定める省令
    https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2017/04/24/1384619_1.pdf
  2. 文部科学省
    平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
    https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/10/25/1412082-30.pdf