ヨガや太極拳のエッセンスを取り入れたエクササイズで、胸式呼吸法とインナーマッスル強化が特徴。
ピラティスとはヨガや太極拳のエッセンスを取り入れたエクササイズです。ドイツの従軍看護士ジョセフ・H・ピラティス氏が、第一次大戦の負傷兵のリハビリのために1900年のはじめごろ開発しました。
ピラティスとヨガや太極拳の違いは、独自の呼吸法です。ヨガなどが深い腹式呼吸(副交感神経の活性)の獲得を目的としていますが、ピラティスは胸式呼吸(交感神経の活性)をおこないます。またヨガは静止姿勢(ポーズ)を随所に使いますが、ピラティスは常に身体が流れるように動いている状態を作ります。
双方とも肉体と精神について深く関連があると考え、それらのバランスの取れた状態を作ることを目標としていますが、ヨガは冥想など精神面からのアプローチに重きを置いているのに対して、ピラティスは身体面からのアプローチに重きを置いていると言えます。
エクササイズの特徴として、姿勢の維持やバランスを取るときに使われる体幹部の深層筋(インナーマッスル)を鍛えることで、しなやかで強い筋肉とゆがみの無い正しい姿勢を作ることを目標としています。
特に「コア」と呼ばれる腹部から臀部にかけての背骨だけで身体を支えている部分に関連するインナーマッスル(外腹斜筋・腹直筋・内腹斜筋・腹横筋など)については、背骨の安定に大きく関係し、スムーズな動作と正しい姿勢や内臓の正しい機能を引き出すための出発点として重要とされます。