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精神科急性期治療病棟(せいしんかきゅうせいきちりょうびょうとう)

高規格で定額医療費制の精神科専門病棟。全国で認可され精神科救急医療体制整備事業を担っている。

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わが国における精神科救急医療専門病院の草分けである千葉県精神科医療センターをモデルとして、1996年に診療報酬表に掲載された精神科専門病棟です。
当時の平均的な精神科入院医療費の約2倍の医療費が定額給付されましたが(2008年4月現在は、日額19,000円、精神療法などは別料金)、代わりに、精神保健指定医が病棟専従で1名以上、病院全体で2名以上いること、この病棟の入院患者13人に1人以上の看護師が常時配属されていること、専従の精神保健福祉士ないし心理技術者が1人以上配属されていること、などの施設基準が設定されています。
このほか運用面でも、精神科救急医療体制整備事業に参加していること、年間入院患者の4割以上が新規入院患者(3ヶ月以内に精神科入院歴がない患者)であること、4割以上が3ヶ月以内に自宅退院すること、などの条件が設けられています。

精神科急性期治療病棟を認可された病院は、2008年末現在、全国で約190か所あり、精神科救急医療体制整備事業の中で中心的な役割を果たしていますが、未だに認可施設のない県もあります。 医療スタッフ、特に精神保健指定医の確保が困難のためと推測されています。なお、2002年には、施設基準や医療費給付の面で精神科急性期治療病棟をしのぐ精神科救急入院料病棟(いわゆる「スーパー救急病棟」)が診療報酬上に新設されました。