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たばこの煙とその成分

たばこの煙の中では様々な「燃えかす」が生成され、これらは気体成分と微粒子成分とに分けることができます。「燃えかす」の中には、タールとして存在するような不完全燃焼の過程で生成される中間産物的な化合物が無数に含まれるほか、一酸化炭素・ニコチンといった身体に悪影響を及ぼす物質が含まれています。

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たばこの煙

植物であるたばこの葉を乾燥・加工して、紙巻たばこは作られています。火をつけて吸っていると徐々に燃焼しますが、不完全燃焼でもあるため、様々な「燃えかす」が生成されています。これらの「燃えかす」は、気体成分と微粒子成分とに分けることができます。それらの成分の中には、発がん性が認められているもの(発がん性物質)も多くあります。
自分で吸う煙のことを主流煙、たばこの先から立ち上る煙を副流煙と言いますが、燃焼の状況などが異なるため、成分は同じではなく、副流煙のほうが多く認められる成分もあります。

たばこの煙の成分

たばこの煙には、一酸化炭素はもちろん中間産物的な化合物が無数に含まれています。こうした中間産物的な無数の化合物が液状に集まったのがタールです。たばこの葉だけでなく付着する種々の化学物質や紙などが燃える際無数の化合物が生成され、化学的に不安定であるため、たとえば生体物質(DNAなど含め)とも化学的に反応してからだに悪影響をもたらす恐れがあります。

一酸化炭素は呼気での簡便な測定が確立し、たばこの煙への曝露の目安として測定されています。急性の中毒を引き起こすまでの濃度ではないものの、喫煙者では大気汚染の基準濃度をはるかに超すような一酸化炭素濃度が呼気中で測定されることがあります。また、強い受動喫煙の曝露を受ける人でも喫煙者と近い値が観測されることがあります。
一酸化炭素は酸素と競合して赤血球中のヘモグロビンと結合しますが、慢性的にこの状況が続くと酸素運搬能を増やそうと身体が反応する結果赤血球数が増えることがあり、血液の粘性が高まります。

ニコチンは化学物質としては「毒物」に指定されていますが、古くから知られる自律神経に作用する物質です。ニコチン自体には発がん性は認められていませんが、様々な代謝物が存在しそれら代謝物の中に発がん性があるものがあります。よって代謝物による発がん性と、ニコチンそのものによる循環器など自律神経を介した急性影響が大きな問題です。

たばこの箱には現在ニコチンとタールの量のみが記載されていますが、一定の方法による機械測定です。フィルターには通気口がたくさんあいていますが、特に唇や指でつぶしてしまい、実際に人が吸う状況とは異なります。また身体に影響のある成分がニコチンとタールのみと思いがちですが、そもそも不完全燃焼による一酸化炭素をはじめ、個別の有害物質など種々の成分が発生していると考えるべきです。