厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

e-ヘルスネット

メタボリックシンドローム対策はいつから始める?

肥満にリスクが2つ以上重なっている方は、今日から生活習慣改善に着手することが必要です。また現在は肥満以外にリスクが伴わなくても、内臓脂肪型肥満では数年以内にリスクが出はじめる可能性が心配されますので、対策を始めて早すぎるということはありません。

twitterでシェアする

facebookでシェアする

特定健診では、肥満に他のリスクが1つ加わると「動機づけ支援」の対象となります。リスクが2つになると「積極的支援」の対象とされますが、この時点でも自覚症状がないことが多いため、保健師や管理栄養士がしてくれるこれらの生活習慣改善の支援をうるさく思う方もあるでしょう。

しかしメタボリックシンドローム対策はリスクが重なる前に始めたほうがよいことが、市職員を対象に保健指導を先駆的に実施してきた兵庫県尼崎市の報告などで示されています。それによれば54歳で脳梗塞を発症したAさんは、30代から肥満があり、42歳で高トリグリセリド(中性脂肪)を指摘され、44歳で高血圧、低HDLコレステロールなどのリスクの重なりが認められました。

もしリスクが出はじめた42歳で「動機づけ支援」が行われ、あるいは少なくとも44歳の時点から「積極的支援」が行われていれば、Aさんは脳梗塞にならずにすんだと考えられるのです【図】。

こうした反省に立ち、ハイリスクな対象者に2次健診を実施し、集団指導や個別指導を重ねた結果、尼崎市職員のメタボリックシンドローム頻度は平成15~17年の2年間で、男性は20.8%から14.4%に、女性は3.0%から1.9%に、それぞれ減少しています。

たとえ現在は肥満以外にリスクを伴わなくても、腹囲が基準を超える内臓脂肪型肥満の方は、数年以内にリスクが出はじめる可能性が心配されますので、肥満の改善に今から取り組んでも早すぎるということはないのです。

公益財団法人結核予防会 新山手病院 生活習慣病センター長 宮崎 滋