塩素を含む物質の不完全燃焼などによって合成される人体に有害な物質群。PCDD・PCDF・Co-PCBの総称。
一般にダイオキシンと呼ばれているものは、塩素を含む物質が不完全燃焼したり、薬品類が合成されるときに予期せず副次的に生成される人体に有害な物質です。これは単独の物質の呼び名ではなく、世界保健機構(WHO)では「ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)」「ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)」「コプラナーポリ塩化ビフェニル(Co-PCB)」をダイオキシン類と定義しています。このためこれらの物質の総称として「ダイオキシン類」と表記するのが正しいといえます。
ダイオキシン類は内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモンであるとともに、国際がん研究機関(IARC)の発がん性評価では代表的なダイオキシン類のひとつである2,3,7,8-TCDDが人に対して発がん性のある物質と判定されています。