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口蓋裂(こうがいれつ)

上あごが生まれつき癒合していない状態のこと。

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口蓋(上あご)が先天的に(生まれつき)癒合していない状態のことで、日本では約500人に1人の割合で現れるとされています。口蓋は、妊娠7週から12週目頃に左右の口蓋突起が中央部分で癒合する(合わさってくっつき、ひとつになる)ことにより形成されますが、何らかの理由により口蓋の部分がうまく癒合していない状態となることがあります。これが口蓋裂です。

口唇裂や口蓋裂と喫煙の関係についてはこれまでに多くの研究がありますが、最近の米国での研究では喫煙する妊婦の胎児がたばこ煙の解毒に関係する特定の遺伝子を持っていない場合、新生児が口唇裂と口蓋裂を持って生まれる可能性がかなり高まることが報告されています。研究者らによれば欧州の新生児の約4分の1とアジアの新生児の60%がこの遺伝子を持っていないとみられています。また、妊婦がたばこを毎日15本以上吸うと、この遺伝子を持っていない胎児が口唇・口蓋裂を発生するリスクが20倍近く増えるという報告もあります。