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冠状動脈性心疾患 / CHD(かんじょうどうみゃくせいしんしっかん)

心臓に血液を供給する冠動脈で血液の流れが悪くなり、心臓に障害が起こる病気の総称。

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心臓の心筋に十分な血液が供給されないために起こる病気で、心筋に血液を供給する冠状動脈の血流が悪くなることによって生じます。coronary heart diseaseの頭文字をとってCHDとも表記されます。狭心症、心筋梗塞が冠状動脈性心疾患に含まれます。

冠状動脈の内側が狭くなり、心筋に必要な量の酸素が供給できなくなった結果、胸の痛みに襲われるのが狭心症です。しかし、冠状動脈がかなり狭くなっているにもかかわらず胸の痛みがないケースもあります。この場合は無症候性心筋虚血と呼ばれます。また、冠状動脈の詰まりがひどく、心筋の一部の組織が壊死してしまうのが心筋梗塞です。これらとほぼ同様の病気を総称する呼び方として虚血性心疾患という用語も使われます。

喫煙は冠状動脈性心疾患と強い関連があり、受動喫煙でも影響があることが指摘されています。冠状動脈性心疾患の危険因子として喫煙は糖尿病や高脂血症、肥満を上回るものですが、禁煙すれば比較的早くリスクの低下がみられます。禁煙後1年で大幅な低下がみられ、再発率も減少します。