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未破裂動脈瘤(みはれつどうみゃくりゅう)

弱った動脈壁にできる風船状のコブ。破裂する前の状態で痛みなど自覚症状がないことが多い。

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動脈の一部が風船のようなこぶ状になったものを動脈瘤といいます。主に大動脈や脳動脈におき、弱くなっている動脈壁が血流の圧力で膨らんでくるもので、脳動脈で破裂すると脳卒中の一種である「くも膜下出血」になります。

未破裂動脈瘤とは、動脈瘤にはなっているもののまだ破裂する前の状態のことです。
未破裂動脈瘤があったとしても痛みなどの自覚症状はありません。

脳動脈の動脈瘤が破裂する確率は年1%未満と必ずしも高くないのですが、突然くも膜下出血などを発症して命を落とす危険があるので、予防としての手術を行うことがあります。(一般に3mm以下の動脈瘤は破裂する可能性は少ないといわれています。)

治療方法は「開頭クリッピング術」と「血管内治療」が標準的です。
開頭クリッピング術は、頭蓋骨の一部を開いて動脈瘤の根元の部分をクリップで挟み、動脈瘤への血液を遮断する方法です。
血管内治療は、足の付け根などから入れたカテーテルという細い管を動脈瘤内まで送り、金属コイルを動脈瘤の中に詰め込み血液が入らないようにする方法です。