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大動脈脈波(だいどうみゃくみゃくは)

心臓の拍動で大動脈が振動して発生する波形。
手足に到達する速度で動脈硬化の進行をチェックできる。

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心臓から押し出された動脈血は一定のリズムをもち、波のような形(脈波)で動脈へ流れていきます。この波形を大動脈脈波と呼び、脈波が動脈を通って手や足に届くまでの速度をPWV(Pulse Wave Velocity:脈波伝搬速度)といいます。
健康な動脈壁は弾力性があるので脈波は吸収されゆっくり伝わりますが、動脈硬化で厚く硬くなると動脈壁の弾力性がなくなり、脈波が伝わる速度が速くなります。

脈波の速度を測定するのがPWV検査です。両腕と両足首に血圧計の帯(カフ)を巻いて、両手首に心電図用クリップ、胸に心音用のマイクを置き、四肢の血圧を同時に測定します。
腕と足の4箇所のセンサー間の距離と脈波の到達時間を計り、両センサーの距離÷脈波の到達所要時間の計算して、数値が高いほど動脈硬化が進行しています。動脈硬化は、くも膜下出血や脳梗塞・狭心症や心筋梗塞などの病気を引き起こします。