脳内で働く中枢神経刺激薬のことで、精神依存性が非常に高いため社会生活を困難にする恐れのある薬物。
覚醒剤は、脳内を刺激させる(脳内快楽物質であるアドレナリンと同様の作用)中枢神経刺激薬のことで、その依存性の高さなどから法律上規制されています。
社会問題となっているものとして、「覚醒剤」には主にメタンフェタミン(商品名ヒロポンとして知られる)、「麻薬」および「向精神薬」には、ヘロイン、コカイン、MDMA、LSD、リタリンなどがあります。
覚醒剤の問題として、使用中に現実認識能力が欠如することなどによる異常行動と薬物依存があります。 薬物依存にはさらに依存性と耐性という二つの問題があります。
耐性とは、効き目が現れるまでの量が増えていく(慣れが生じる)ことで、この耐性が酒・煙草などに較べて極端に早く生じ、依存症になる量に到達するまでが早く、適量をコントロール出来ないことです。「少しだけなら」は禁物ということです。
依存性とは、覚醒剤の場合は劇的な高揚感体験による精神依存が非常に強いのが特徴です。この精神依存による禁断症状が原因で統合失調症に似た症状を発症する者が多く、社会生活が送れなくことが大きな問題となります。特に、使用を止めてからも長期間にわたり、薬物使用時の快楽感覚が蘇る(フラッシュバック)ことがあり依存症から抜け出すことを難しくしています。
LSDの依存性については評価が不確定ですが、現状認識能力欠如による異常行動や強いフラッシュバックによるパニックなどの危険性から向精神薬の指定を受けています。