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レム睡眠(れむすいみん)

睡眠段階の一つ。睡眠脳波から判別され、急速眼球運動と骨格筋活動の低下を特徴とする。レム睡眠中には夢をよく見る。

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睡眠脳波で判別されるノンレム睡眠以外のもう一つの睡眠段階で、急速眼球運動(rapid eye movements: REMs)と骨格筋(抗重力筋)の筋活動の低下を特徴とします。急速眼球運動の英語の頭文字をとってレム睡眠と呼びます。
睡眠脳波はステージ1(寝入りばなのうとうと状態)と類似した低振幅パターンで、特徴的な鋸歯状波がしばしば出現します。心拍・呼吸が乱れるなど自律神経系が不安定になり、陰茎・陰核の勃起がみられます。

健康な人をレム睡眠期に覚醒させると約80%の割合で夢を見ていたと話すことから、レム睡眠は夢を見る睡眠段階と考えられています。ただし、ノンレム睡眠の時にもわずかながら夢を見ます。
通常、夜間睡眠では深いノンレム睡眠(徐波睡眠、ステージ3、4)を経過した後にレム睡眠が出現します。ノンレム-レム睡眠周期は90-120分で、朝方になるにしたがってレム睡眠の持続が長くなり、一夜の睡眠全体では約20%を占めるのが普通です。
レム睡眠は個体発生的・系統発生的にノンレム睡眠より古いと考えられ、発達期に最も多く、成人以後も加齢ととも減少する傾向があります。

レム睡眠の関係する睡眠障害として、ナルコレプシー、レム睡眠行動障害などが知られています。