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イネイブリング(いねいぶりんぐ)

依存症者を手助けすることでかえって依存症の回復を遅らせてしまう周囲の人間の行為のこと。

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アルコール依存症では、それを取り巻く家族をはじめとする親しい人間が、様々な問題行動に巻き込まれます。早い段階では、依存症者の社会生活が損なわれないように、周囲の人間がアルコール問題を小さくするよう協力・援助してしまいます。例えば「飲酒問題の後始末」「尻拭いをする」などがあります。具体的には、飲酒による借金を肩代わりして支払ったり(親がすることが多い)、酔いつぶれているのを迎えに行ったり、酔って散らかしたり壊したものを片づけてきれいにしたり、二日酔いなどで欠勤する時に代わりに会社電話したり、などです。

このような援助を依存症者におこなっている者がイネイブラー(支え手)で、その行為をイネイブリングと言います。依存症の回復のためには依存症者本人が「どうしても飲んでいるわけにはいかなくなった」という感覚(底つき体験)をもつことが必要であり、そうなって初めて酒をやめて回復したいと思うのですが、こうした状態となるためには、イネイブラーがイネイブリングをやめ、援助のルートが絶たれる必要があります。
イネイブラーとなり得るのは、「家族・友人や上司」「牧師・神父・僧」「医者(特に精神科医)」などです。共依存者もイネイブラーです。こうした人々が行動を変えることが依存症回復の第一歩となることがあります。