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アラノン・アラティーン(あらのん・あらてぃーん)

アルコール依存症者に影響されて様々な障害が生じている家族が回復のために参加する自助グループ。

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アルコール依存症は家族を巻き込み、悪影響を受けているにも関わらず、誰にも相談できず多くの家族が困っています。子どもの場合は親が依存症で家庭での役割を果たせなくなると、依存症の子(children of alcoholics: COA)として特徴的性格や行為障害を呈することがあり、大人となっても影響が残ります(adult children of alcoholics: AC)。

このため依存症者本人と同様に、家族にとっても正しい知識を得たり感情をぶつける場が、家族の健康を保つために必要となっており、家族の自助グループがあります。アルコール依存症の自助グループである断酒会は、患者本人だけでなく家族も参加できますが、AAは本人のみの参加が原則です。
そこで家族のみが参加する自助グループが作られ、それがアラノン(Al-Anon)です。 また子供に対象を絞ったものがアラティーン(Alateen)です。

AAと同様に「言い放し、聞き放し」で進行するミーティングと、回復の指標とする12ステップについて自らの体験や考えを検討していくという、ふたつの構成からなります。家族がアルコール依存症者を抱えて他者に相談できない苦痛などが軽減され、家族自身が健康に生きるための援助を受けます。家族が変化することで依存症者本人の回復に役立つことも期待できます。