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発がん性物質(はつがんせいぶっしつ)

がんを誘発するか、またはその発生率を増加させる化学物質。

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がんを誘発するか、またはその発生率を増加させる化学物質、あるいは化学物質の混合物のことを意味します。動物実験で良性および悪性腫瘍を誘発した物質もまた、腫瘍形成のメカニズムが人には関係しないとする強い証拠がない限りは、人に対する発がん性物質として推定されるかまたはその疑いがあると考えられます。

現在、国際がん研究機関(IARC)では物質や生活環境などについて評価した発がん性リスクの一覧を公表しています。
発がん性物質を多く含んでいるものとしてよく知られているのはたばこの煙です。たばこの煙に含まれる発がん性物質やその他の有害物質は、分かっているだけでも200種類以上になるとされています。また、主流煙よりも副流煙の方がより多くの発がん性物質を含んでいることが明らかになっています。

(最終更新日:2018年11月01日)

中村 正和

中村 正和 なかむら まさかず

公益社団法人 地域医療振興協会 ヘルスプロモーション研究センター センター長

1980年自治医科大学卒業。労働衛生コンサルタント、日本公衆衛生学会認定専門家、厚生科学審議会専門委員。専門は予防医学、ヘルスプロモーション、公衆衛生学。研究テーマはたばこ対策とNCD(生活習慣病)対策。厚労科研研究班代表者(2007-21年度)として、たばこ政策研究に従事。研究成果をもとに禁煙治療の保険適用、たばこ価格政策、健康日本21における喫煙の数値目標の設定、特定健診における禁煙支援の強化等の政策実現に貢献。