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カウンセリング / 心理療法(かうんせりんぐ / しんりりょうほう)

クライエントや患者が困っていることや悩んでいることを専門家との会話や対話を通して解決または自己受容あるいは自己変容していくもの。

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カウンセリングと心理療法は、一般的には明確に区別せずに用いられることが多いですが、厳密には異なる点もあります。

カウンセリングは、主に心理の専門家がクライエントや患者の話を傾聴したり受容したりしながら、クライエントや患者の心情や状況の理解に努めることによって、主体的に問題の解決を行っていけるようにサポートすることを指します。

一方で、心理療法はより医学的モデルによる要素が強く、標的となる症状や状態あるいは解決したい問題などに対しての改善や解決を目的として行われることが一般的です。心理療法には来談者中心療法、認知行動療法、精神分析的心理療法、遊戯療法、家族療法、問題解決療法などいくつかの技法があるほか、近年は患者の状態・状況に合わせて最適なアプローチを選択する「統合折衷型アプローチ」と呼ばれる技法も増えてきています。また、近年は科学的立場に基づく「本当に効果のある方法」による介入が重視されてきており、実証的な証拠(エビデンス)に基づく支援の必要性が強調されるようにもなっています。

(最終更新日:2021年4月5日)

臼田 謙太郎 うすだ けんたろう

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 公共精神健康医療研究部 政策評価研究室長

2016年武蔵野大学大学院人間社会研究科人間学専攻博士後期課程修了。博士(学術)。臨床心理士、公認心理師。