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アルコールのエネルギー(カロリー)(あるこーるのえねるぎー(かろりー))

アルコールは1グラムあたり7.1キロカロリーを生じるが、体に蓄えられないことからエンプティーカロリーとも言われる。

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アルコールは1グラムあたり7.1キロカロリーを生じます。アルコール飲料に含まれるアルコールの量はアルコールの濃度によりますが、ビールのレギュラー缶(350ml)1本には14グラム程度のアルコールが含まれます。これだけですと7.1×14=99.4キロカロリーになりますが(実際は銘柄によって異なります)、1本あたり140~180キロカロリー程度になるようです。これはビールに少量含まれる炭水化物やたんぱく質由来のエネルギーによるものです。

アルコール自体のエネルギーは糖質、脂質、たんぱく質といった他の栄養素と異なり、体に蓄えられることのないエネルギー(いわゆるエンプティーカロリー)といわれます。吸収されたアルコールは体に蓄えられる代わりに熱になり、酸素消費量が増えてエネルギーが消費されることになります。従って実際に利用されるエネルギーは体内に入ったアルコールの70%程度、すなわちアルコール1グラムあたり5キロカロリー程度ではないかと言われています。

(最終更新日:2019年6月12日)

由田 克士

由田 克士 よした かつし

大阪公立大学大学院 生活科学研究科 食栄養学分野 教授

博士(医学)、博士(栄養学)、管理栄養士、健康運動指導士。金沢医科大学病院栄養部、ノートルダム清心女子大学人間生活学部講師・助教授、独立行政法人国立健康・栄養研究所健康・栄養調査研究部室長(厚生労働省健康局栄養技官併任)等を経て、2010年4月より大阪市立大学大学院 生活科学研究科 食・健康科学講座 教授、2022年4月より現職。地域・職域における栄養・食生活の改善、循環器疾患予防と栄養素摂取の関連、日本人の食事摂取基準の活用、食事評価法、出生時体重やその後の発達に関与する要因の検討などを研究テーマとしている。