受動喫煙―他人の喫煙の影響
たばこの煙には数千種類の化合物が含まれ、またヒトへの発がん性があると認められたもの、疑われたもの、も多く含まれています。また、喫煙する人がすっている煙だけではなく、たばこから立ち昇る煙、また喫煙者が吐き出す煙、にもニコチン、タール、そして一酸化炭素はもちろん、多くの有害物質が含まれています。本人は喫煙しなくても、身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを受動喫煙と言います。
肺がんは受動喫煙により引き起こされ、そのリスクはおよそ1.1~2倍(10~20%上昇)、とされています。また、受動喫煙は、肺がんのほか、急性影響も含め循環器への影響、子供の呼吸器などへの影響、そして乳児突然死症候群、を引き起こすとされています。
特にここ数年、公共空間禁煙の動きと、その後の急性心筋梗塞の発生の関連を検討した報告が続いています。
私たちの中には、たばこの煙が充満した空間で育ち、また暮らしてきたという人も少なくありません。かつて日本では、国が財政物資としてたばこを販売し、また男性の8割が喫煙していた時代があり、喫煙は非常に身近な習慣でした。
一方、工場や車の排気ガスの規制が強化され、またいわゆる野焼きなども行われなくなり、私たちの生活環境、特に空気については非常に改善しつつあるところと言えるでしょう。そんな中、改めてたばこの煙について考えてみましょう。
たばこの煙には数千種類の化合物が含まれ、またヒトへの発がん性があると認められたもの、疑われたもの、も多く含まれています。また、喫煙する人がすっている煙だけではなく、たばこから立ち昇る煙、また喫煙者が吐き出す煙、にもニコチン、タール、そして一酸化炭素はもちろん、多くの有害物質が含まれています。
このように、本人は喫煙しなくても、身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを受動喫煙と言います。
この受動喫煙については、実は能動喫煙同様、古くから健康影響が示唆されており、日本においても昭和12年にドイツのF.リキントの書籍を翻訳・加筆した「恐るべき喫煙と健康(岡田道一)」においても、慢性ニコチン中毒に関連して、「受け身の喫煙とでも言うべき」状態として記載されています。
受動喫煙の科学的な研究は、日本の平山雄博士による報告が世界的に知られています。1981年英国医学雑誌に掲載された、重度喫煙者の非喫煙の妻の肺がん死亡リスクについての論文では、本人がすわなくても、ヘビースモーカーの夫をもった女性では、肺がん死亡のリスクが約2倍になると報告されています。以後多くの研究がなされ、さらに複数の研究結果をまとめて推計するメタアナリシス(メタ分析)も行われています。
現在では、肺がんは受動喫煙により引き起こされ、そのリスクはおよそ1.1~2倍(10~20%上昇)、とされています。また、受動喫煙は、肺がんのほか、急性影響も含め循環器への影響、子供の呼吸器などへの影響、そして乳児突然死症候群、を引き起こすとされています。
特にここ数年、公共空間禁煙の動きと、その後の急性心筋梗塞の発生の関連を検討した報告が続いています。

