情報提供>運動の考え方と進め方
効果的な運動プログラムを作成するためには、トレーニングの原理原則に従うことが大切です。また、健康づくりのための運動プログラム作成の際には安全性を最重視する必要があります。その際は、個人の潜在的なリスクや体力水準、体組成などの評価が重要となります。
立ったり歩いたり姿勢を維持したりといった日常動作の基盤となる筋肉が、QOL(Quality Of Life:生活の質)に強い影響を与える筋肉といえます。具体的には太腿前の大腿四頭筋、お尻の大臀筋、腹筋群、背筋群があげられます。これらの筋肉を鍛えるトレーニングを継続的に行うこと、また、日常から活動的な生活を送ることが大切です。
スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動の一つの方法です。比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える効果的なレジスタンス運動として期待されています。
全身持久力は、スタミナや粘り強さのことをいいます。運動生理学の分野では、最大酸素摂取量という指標によって全身持久力を評価します。最大酸素摂取量は、心血管系疾患の罹患率や死亡率に関連することがいくつかの研究で明らかにされています。つまり、全身持久力を高めることは、健康づくりに役立つといえます。
強い足腰は、活動的な日常生活をおくるうえで非常に重要です。お勧めのトレーニング法は椅子から立ち上がって座る「椅子スクワット」です。膝への負担が小さく安全に効果的に足腰を鍛えることができます。また、足を前方に振りだす筋力を鍛える腿あげ運動も合わせて行うとよいでしょう。
ストレッチングとは意図的に筋や関節を伸ばす運動です。体の柔軟性を高めるのに効果的であり、準備運動や整理運動の一要素としても活用されています。最近では美しい姿勢の保持やリラクゼーションの効果が明らかとなってきました。広い場所や道具を必要とすることなく行えることから、愛好者が増えている運動の一つです。
ストレッチングを実施する際に注意すべき原則は5つあります。1)時間は最低20秒、2)伸ばす筋や部位を意識する、3)痛くなく気持ち良い程度に伸ばす、4)呼吸を止めないように意識する、5)目的に応じて部位を選択する、ということです。
加圧トレーニングは、専用のベルトを腕・脚の根元に巻いて血流を制限して行なう、レジスタンストレーニングの一つの方法です。1回最大挙上重量の2-50%程度の低負荷を用いながら、大きな筋肥大・筋力増強効果が得られることから、近年大きな注目を浴びています。画期的なトレーニング法といえますが、当然利点もあれば欠点もあります。
バランス能力とは、静止または動的動作における姿勢維持の能力のことで、この能力は感覚系、中枢司令系、筋力系などの要素によって決まります。高齢者においてはこのうちの筋力の要素がより重要であることが指摘されています。バランスボールなどのトレーニング器具を使ったトレーニングが実施されていますが、それらによる効果は研究により確認されています。
Wiiは、Nitendoによって開発された新感覚で楽しめる家庭用ゲーム機です。Wiiのソフトの一つであるWiiFitは「バランスWiiボード」に乗り、体重や重心バランスの測定、様々な(40種類以上)運動トレーニングを行なうゲームです。WiiFitの運動効果、特に生活習慣病予防に関する科学的エビデンスはほとんどありませんが、今後、新しいスタイルの健康管理システムになる可能性を秘めています。
他動的運動器具とは自らの意思で運動を行なわなくても、それを使用することで身体運動を誘発する運動器具です。代表的な他動的運動器具としてはPanasonicの「ジョーバ」などがあります。この「ジョーバ」は、反射運動を利用して姿勢を維持する筋肉を刺激します。できるだけ楽に運動に取り組みたいという人たちから人気を集めています。生活習慣病予防や改善の効果に関するエビデンスは十分とは言えませんが、このような器具の使用をきっかけに運動習慣が身につく可能性が期待されています。
