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連続飲酒(れんぞくいんしゅ)

抑制喪失飲酒の典型で、酒を数時間おきに飲み続け、絶えず体にアルコールのある状態が数日から数ヶ月も続く。その間、食事を摂ることはほとんどない。

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アルコール依存症における飲酒パターンの特徴は抑制喪失(loss of control)です。この抑制喪失型の飲酒パターンは、依存症の最も重要な特徴と捉えられており、ICD-10など現行の診断基準の重要な要件になっています。
抑制喪失は様々な形をとります。例を挙げると「1. 飲酒前に考えていたより、より長い時間またはより大量に飲酒すること」「2. 飲酒してはいけない状況でも飲酒してしまうこと」「3. 医師から飲酒を止められているにもかかわらず飲酒すること」「4. 飲酒を減らすか、止めようと努力したがうまくいかないこと」などです。

連続飲酒は抑制喪失飲酒の典型で、治療に訪れる多くの依存症者が経験しています。日本酒換算で2~3合の酒を数時間おきに飲み続け、絶えず体にアルコールのある状態が、数日から数ヶ月も続きます。その間、食事を摂ることはほとんどありません。初めは、酔いを求めてこの飲酒パターン始めても、やがて酒が切れると離脱症状が出るので、それを抑えるために飲む、というパターンに変わっていきます。

長く断酒していても一度飲み始めると、短い時間でまたこの連続飲酒に戻ってしまうのが依存症の特徴です。アルコール依存症の治療目標が生涯断酒である最大の理由はここにあります。